「どのような診療を提供していきたいか」。この理想を如何に強く持てるか、言語として表現できるか、が事業の成功を左右します。「淡々と良い治療を提供していく。」という考え方も間違いではありません。しかし、この考え方は2つの課題を残します。
まずは顧客目線(患者)に立った時、この医院が他院と比べて何が違うのか?を説明することができません。
A医院は「私達は、患者さんの不安・悩み・希望を丁寧に聞き出し、プロの知識と技能で、患者さんにとって最適な治療を提供します」という診療方針を掲げ、B医院は「私達は、良い治療を提供します」という診療方針を掲げているとします。多くの人はA医院に行ってみたいと思うはずです。
2点目は従業員目線に立った時、トップである院長が「どのような医療を提供したいのか?」「どのような組織を目指しているのか?」を説明することができません。ヒトのマネジメントが上手い院長は畏怖や甘やかしに頼るではなく、信念を以て、ヒトを動かしています。
「どのような診療を提供していきたいか?」という理想を開業前から思い描いてみてください。
渋沢栄一「夢なき者は理想なし、理想なき者は信念なし、信念なき者は計画なし、計画なき者は実行なし、実行なき者は成果なし、成果なき者は幸福なし、ゆえに幸福を求むる者は夢なかるべからず。」
クリニック名は印刷物や医院内外のサインに使われるので、早めに決定しましょう。
物件の契約と同時期くらいが好ましいです。また、決まり次第、管轄の保健所に周辺に同じ医院名、紛らわしい医院名が無いか等を問い合わせ、医院名標榜の可否を尋ねましょう。全く同じ医院名でなくても、紛らわしいという理由だけで医院名の変更を指導されることがあるので、必ず確認をします。
クリニック名について、特に拘りが無い場合は、「新宿ひまわり歯科」のように、「地域名」と「診療科」を医院名の中に入れる事を推奨します。これにより、「新宿 歯科」といった検索ワードで、上位の順位を取れる確率が上がります。
開業場所が都心部で競合もWEB施策に力を入れている場合、医院名が有利にあることがあります。
ロゴの作成方法は大きく分けて2つです。1つは内装業者や印刷業者にロゴの作成を依頼する方法。もう一つはWEB上でコンペを行って、ロゴマークを募る方法。前者のメリットは、他の打ち合わせの延長線上でロゴマークが決まる為、手間やコストが安く済む可能性が高いです。後者のメリットは、5万円程度で50件前後のロゴマーク案を集める事ができるので、自分の納得のいくロゴマークを選定することが可能です。
医院開業において必要となる印刷物は下記の通りです。
・診察券
・院長名刺(必要であれば従業員名刺)
・封筒
・パンフレット(三つ折り)
・開業を知らせるチラシ(内覧会業者様が作る可能性あり)
一つの業者様にデザインと印刷をお願いすると、デザインが統一されたり、ディスカウントが効いたりと便利です。
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